カベルネ・ソーヴィニョンの花



    咲いた♪ 咲いた♪ カベルネ・ソーヴィニョンの花が♪(^0^)



    ブドウ畑へ!  No.9


   芽かき、誘引、副梢整理、先端カット、巻き蔓除去、
  花カス除去 & 神戸ワイン17種類テイスティング
   


  前回訪問(2006年5月13日)から後の数週間、かなり曇り空が続いて

  「今年は変だな、、、自分の体には有難いけど、、、ブドウの出来はどうかな・・・」

  なんて心配しておりましたら、ここ一週間ほどでドカーンと温度が上がって
  太陽もきつくなって、初夏らしい空気が感じられるようになっていました。

  そんな中での「ブドウ畑へ!」でしたので、まず最初に栽培担当の末松さんに
  伺ったのは、今年の気候的な動向とブドウの生育状態です。

  「5月いっぱいぐらいまでは、例年より1週間から10日遅れとったんですが
   ここ最近の天気のお陰で3日ほどの遅れまで巻き返してきました」


  とのこと。

  ビッグヴィンテージの次の年は難しいといわれる中、2005年が神戸ワイン創設
  以来の素晴らしい年だっただけに、まずは一安心かな。


  まず最初にいつものように大ホールにて末松さんから今日の畑での流れを説明  
  いただきます。


  1.芽かき → 今年と来年に必要な芽だけを残して不要な芽をかき取ります。

  2.副梢整理 → 光合成に必要な葉(本葉)の周りに生えている不要な葉を落とす。

  3.先端カット → 長くなりすぎた蔓の先端をカットします。

  4.巻き蔓除去 → 本葉の反対から生えている巻き蔓をカットします。

  5.誘引   → 正しく光合成し風通しを良くして、しかも台風にも耐えられるように
             枝を誘引してワイヤーに固定します。

  6.花カス除去 → 開花したカベルネの花を折らないようにシバキ、花カスを
              取り除きます。


  主な要領を動画で見せていただくのですが(早送りでもしているのではないかと
  思うほどの素早さで作業を進められる末松さんと安居さんに脱帽です)、僕の頭に
  は全く入りませんでした(^^;)

  いつもこういうパターンに陥ります(^^;)

  そして畑に立ち、ブドウの木を目の前にしてさらに目が点の状態になる。それでも
  なんとか続けていくうちにうっすらとピンと来る感覚が芽生えてくる。

  
  毎回、そういう感じなのですが、でもこれを繰り返すうちにいつかは手馴れた感覚を
  身につけて、ブドウちゃんと仲良くなりたい!


  
   
 最初はいつものように末松さんに実技を習います。


  

    ↑これは先端カットの実演。
      下から3本目のワイヤーより上に伸びた蔓は、葉を3枚だけ残して
      先端を鋏で切り落とします。

   光合成に必要な葉の枚数を整えるためです。

  ただ6月11日現在で、先端カットできるぐらいまで伸びた蔓は僕の担当した
  木にはほとんどありませんでした。

  
  しかし、作業は難航を極めました。

  最初に四方八方に伸びている枝を地面から垂直に伸ばし、それを3段に平行に
  張っている2本のワイヤーの真ん中に通して専用のテーピングホッチキス(?)で
  固定するのですが、巻き蔓が隣の枝に絡みまくっていて、引き離すのに一苦労です。


  実に面白いことに巻き蔓は必ず枝を介して本葉の逆方向に伸びています。

  本葉は左、右、左、右と規則的に交互左右対称に並んでいるから、巻き蔓も
  本葉の逆側を見れば、すぐにそれとわかります。


  
ようやく枝と枝を引き離しても、習ったとおりに行かないのがセオリー(^^;)

  枝は2本平行に並んだワイヤーの外側、つまり自分の側のワイヤーにテープで
  固定するように指示されているのですが、かたくなに内側の方向に伸びたがって
  いる枝にも出会います。

  外側のワイヤーに固定しようとするとほとんど根元から折れそうです。

  下の写真の真ん中左の枝がその頑固なヤツです。末松さんに相談すると、無理せずに
  内側で固定すれば良いということで、そのようにすると・・・。

  

  この下のような写真になります。
  本来なら手前のワイヤーに固定するべきなんですが・・・、固執はしない(^^)

  

  というか、立派に結果枝として開花して房をつけようとしている枝ですから
  マニュアルを優先させるよりは、ヤツから良い房をいただき、良いワインが
  つくりたい!と言うことですよね。


  また、下の写真のように、完全に全体の方向からはみ出した連中もいます(^^;)
  人間にもそういうの、いるじゃないですか?


  どないせえっちゅうねん!とややイラツキます・・・
  思わず「芽かき」して、切り落としてやろうかと思いました(^^;)

  

  でも、末松さんに一応相談してみると・・・


  「空間もしっかりと開いていますから、折れないように曲げて固定しましょう」


  と落ち着いて教えてくださいました。やっぱ、僕って愚か・・・・。

  

  
  当たり前のことでしょうが、やっぱり大事にするんですね!
  上のように少しか弱く折れ曲がりながらもちゃんと固定できました。


  

  この上の写真のように枝と枝が密集していて、双方ともに立派な枝になっちゃってる
  場合もあります(写真中央にV字で伸びている2本の枝)


  これを不要な枝葉を取り除いていくと、下のようになります。

  

  すっきり散髪されたでしょ?これで風通しが良くなります。
  この横に伸びている黒い枝のライン(結果母枝というそうです)辺りに房が
  できていきますので、この高さの空間だけでも余計な葉を落として湿気を
  ためないことが重要なんだそうです。

  こういう風に続けていくと下の2枚の写真の比較で分かるとおり
  全体がすっきりとしてきます。

   作業前


   作業後

  風通しを確保して、湿気をためないこと。これが梅雨という自然環境を
  生きる日本のブドウ醸造の振る舞いなのです。

  
  
最後に「花カス除去」について。

   開花し、花弁が取れる時に花カスが残ります。これを放っておくと
  カビが生じてしまいます。その花カスを除去するために

   1.風圧による吹き飛ばし

   2.手袋使用による搾り出し

   3.房を手でしばく(通称”往復ビンタ)

  以上3種類の手段があるのですが、我々はばっちりシバいてきました!!

   


  この上のブドウの花を右手の人差し指を使ってツンツンツンとたたくと・・・


  

   ↑ 花冠やおしべが落ちてきます。


  


   ↑ ちょっとシバキすぎですね(^^;)


  

    ↑ ひとまず、ざっくりと作業を終えた僕担当の木。


  

  左がシバク前。右がシバキの後・・・・もう少しシバキが足りないかな・・・。
  
  
  今回、もっとも印象深かったのは、もちろんブドウの花です。そしてこの小さな一つ一つの
  花がブドウの粒に変身していくわけですから、作り手の意識は当然ひとつひとつの花に
  向いている。

  
まさしくミクロの決死圏です。

  でも、この領域に入らない限り、良いワインはできない。一つの粒にどれだけの味を  
  凝縮させるかが大切な問題になりますからね。

  これからは、房ができた時に「グリーンハーヴェスト」といういわゆる「間引き」がありますし
  房の中で粒と粒があまりにもひしめき合う場合は、粒の間引きも行うそうです。

  おそらくはヨーロッパなど梅雨のない地域では考えられないことではないでしょうか。
  僕は聞いたことがありません。

  
カベルネ・ソーヴィニョンの花は、鼻を近づけると、甘く芳しい香りを放っていました。
  柔らかで、おしとやかな、可憐な香りです。


  思わずうっとりとクンクン、ゾクゾクしてしまいました。
 


  時間の都合上、すべての作業を完了することはできませんでした。
  (ちゃんと手際よく終えられ別の木にも夢中になって取り組んでくださった
  方もいらっしゃいました。ありがとうございました)

  「できなかった部分は我々でやっときますから・・・」

  という、末松さんと安居さんのお言葉に甘えて、次のテイスティング会場に
  移りました。

   ↓ ずらりと並んだ16種類のテイスティングワイン!!!

  

  以下ワインポイントテイスティングメモです。

 
 @ 2005 シャルドネ 熟成樽内から

   クリーンなフルーツ。華やかさも併せ持つ心地よさ。
   口に含むとバナナ。酸味に落ち着きがなく、決してアグレッシブでは
   ないが、全体像に溶け込んでいない。ポテンシャルが味わいの後半から
   余韻にかけて発揮される。


  
A 2004 ヴィンテージ シャルドネ

   @に比べるとおとなしい香り。酸が柔らかすぎだが、余韻にも残る。
   


 
 B 2000 リースリング
  C 2001 リースリング
  D 2003 リースリング
  
    
テイスティングチャンス逸す・・・

  E 2004 ヴィンテージ しなの&シャルドネ

   心地よい甘味。酸は柔らかく引くので、心地よいおいしさ。

  
F 花物語 ロゼ

   こちらも心地よい甘さ。おいしい。

  
G 2004 ヴィンテージ ロゼ

   華やかな香りのかけらが残る・・・


  
H みのり 2005 メルローのヌーヴォー

   タンニンが程よくあって、実に美味しい。絶対にリリース時より
   美味しいのではないか(^^;)

  
I 2005  メルロー  新樽

   やや薄く感じる。タンニンが非常に細やかでまだ荒々しい。収斂味あり。
   コレからが楽しみ。


  
J 2002 メルロー 新樽

   タンニンが少しこなれている。アルコール感がやや軽く感じる。


 
 K  2002 メルロー

  「ボツボツラベル貼ろうかな・・・」と醸造課長の高坂さん


 
 13  2000  メルロー

  まとまり非常に良。果実味良。

  
14  2004 ヴィンテージ・レッド

   綺麗なタンニンが印象的。


  
15   2000 ノーブル

   すいません。テイスティングチャンス逸す・・・


 
 16  2000 カベルネ・ソーヴィニョン  MFL(乳酸発酵してる)
  17  2000 カベルネ・ソーヴィニョン  MFL(乳酸発酵してない)


  17は確かに酸味が強いが、突き刺すようなものでもない。個人的な好みは17。

  
18  2005 サンタ・コスタンツァ 

    これは僕が持ち込んだワイン。2005年ヴィーテ・イタリア"ノヴェッロ大会” 優勝ワイン。
   トスカーナはモンタルチーノ、バンフィ社のノヴェッロです。

    香り、酸、タンニンともに今日のラインナップでは最も強い。良くまとまっている。




  今回のテイスティングは、未完成のワインと完成したワインとが混在していたので
  神戸ワインの熟成に対する完成と未完成の境界線が見えたような気がしてとても
  面白かったです。

  特に2000前半の完成作品には、一定の「まとまり」があり、これは長年の樽熟と瓶熟に
  よってしか得られない、味わいの一体感であり、ワインとしてのエレガントさだということが
  分かったように思いました。

  それにしても毎回予想を上回るアイテムをテイスティングさせていただけるので
  胸いっぱいの幸せを感じます(^^)


  そのワインができる畑に立ち、ワイナリーで熟成途中のワインと完成作を飲む。

  ワインと言う文化に一歩一歩近づいている、そして自分が少しだけワインに
  なったような気がします。

  神戸ワインの方々を見ていると、もうすでにワインになってらっしゃる。

  少しでも彼らに近づきたい!

  そういう思いを新たにしました!


    お客様の声
 
  とても気分良く葡萄の世話ができました。
  葡萄の緑が鮮やかだし、鳥が鳴いている声が聞こえてきて、畑に立っているだけ
  で癒されます。作業の前は、葉っぱがぼうぼうで、枝がいろんな方向に向いてい
  ましたが、世話をしてあげた後は不要な葉やツルがなくなって、見るからにすっきり
  した状態になって、見ていてすがすがしい気持ちになりました。

  そして、いつもながらたくさんの種類のワインをテイスティングさせていただき勉強に
  なりました。神戸ワイナリーのスタッフの方々のお話を聞けるのも訪問する楽しみの
  ひとつです。圧倒的な知識と経験をお持ちの誠実な方ばかりです。お世話になり
  ありがとうございました。

  京都市 笹山 等 さん



   一月でこんなに成長するんだなぁと実感しました
   盛り沢山の作業をさせていただき、また、葡萄の花を見ることができ、感激です!
   曇り空なので油断してしまい日焼けしちゃいましたが
   でも、月一のこのイベントはあたしにとっての清涼剤です。葡萄の収穫まで
   がんばって続けたいです
         
   京都市  ぬのむらゆき さん


   
   初参加の私共のとっては戸惑うことばかりでして、特にスタートではご心配をおかけ
   しましたが無事にみなさんと共に楽しいひとときを過ごせたようでホッとしております。
   また次回も参加したいと思っておりますのでその節はよろしくお願いします。

   神戸市  T.N. さん


   私にとってワインへのアプローチが、ブドウ畑を通してのスタートだったことに
  幸せを感じずにはいられません。畑で育ってゆくブドウの事を考えながら、そして
  ワイナリーの方のお話を聞きながらのテイスティングは・・・なんとも愉快でした。
  芳醇な時間をありがとうございました!

  西宮市  キリン子 さん


  ブドウ畑での作業は、やらなければいけない事が多くて時間が経つのを忘れました。
  楽しかったです!

  西宮市  キリン子・夫 さん




    次回開催予定はコチラ


   
  「ブドウ畑へ!」全レポート
   第一回 2005年5月 はじめての「ブドウ畑へ!」
   第二回 2005年6月 副梢整理と誘引
   第三回 2005年7月 ブドウ畑について尋ねる
   第四回 2005年8月 色んな畑のブドウをテイスティング
   第五回 2005年9月 発酵、圧搾、そして収穫!
   第六回 2006年1月 アッサンブラージュと剪定
   第七回 2006年3月 接木&青空テイスティング
   第八回 2006年5月 芽かき&醸造現場テイスティング
   第九回 2006年6月 誘引、巻き蔓除去、先端カット、副梢除去、花カス除去
   第十回 2006年7月 酷暑の中の誘引、まきづる除去 パート2
   第十一回 2006年8月 畑巡り&ブドウテイスティング
   第十三回 2006年12月 『グラン・クリュ大沢(オオゾ)』へ
   第十四回 2007年2月 2006収穫ワインのアッサンブラージュ
   第十五回 2007年3月 冬季剪定&接木


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