自分磨きのワイン術  その17

  筋肉ん その2   甘口ワイン色々

 酸というワイン最大の骨格要素に対抗する第一の筋肉んとして
 「糖分」を挙げました。

 ドイツワインのシャープな酸には、やはり「糖分」が必要なのです。

 そして、その糖分をワインの中に閉じ込めるやり方はふたつあります。

 1. 砂糖、ブドウジュース、甘口ワインを添加する

 2. 葡萄そのものの糖分を、アルコール発酵の途中で止める事に
   よってワイン中に残す。いわゆる「残留糖分」といわれる部分です。


 ワインが苦手な人、というよりアルコールが苦手な人は、特にこの甘口
 ワインを好む傾向にあるでしょう。

 「わぁ〜、なんて飲みやすいの〜!!」

 って、アルコール分も概して低い甘いワインなら、ジュースに近いわけです。


 逆に、アルコール大好きな大酒飲みタイプの方は

 「甘口ワインなんて、飲んでられな〜い!」

 と毛嫌いすることも多いようです。


 しかし、しかし・・・・

 甘口、辛口って、かつての日本酒じゃあるまいし・・・・・・・

 色んなヴァリエーションを誇るワインに対して、「甘口ワイン」という大雑把な
 カテゴリーだけで捉えると、本質を見失うように思えます。

 つまり、甘い、辛い、は単純に文字通り、甘い、辛いだけのことで
 今までレクチャーしてきた目→鼻→口のワインの全体構成の中の
 極一部でしかないこと。

 そしてその極々一部だけをあたかもワインの「表看板」のように扱うと
 ワインのキラキラ輝く細部、または、俯瞰映像のような、全体像を
 見失ってしまう。


 え?わかりにく?


 ん〜・・・・・。


 では、香りと酸から見た、いろんな甘口ワインを検証してみましょう!


 同じ身体の一部でも、どの方向から見るかで見え方が変わって
 来るでしょ?顔なんかも正面から見るのと横顔を見るのとでは
 印象が変わってくることもあります。

 ワインも同じです。




 ★ 糖分添加タイプの甘口ワイン

  砂糖、葡萄ジュース、甘口ワインを添加した甘口ワイン
  (スーパーなどで100円台で売られているワインがそれでしょう)

 香り →  熟れていない葡萄からできるワインにただ甘みを添加している
       だけなので、フルーティーな香りが皆無、またはとってつけたような
       葡萄の香り。ただベタッとした甘みだけ感じます。


 酸  →  甘みとの一体感がでません。酸に旨味も躍動感も
       感じられません。
       
  ※ 一体感・・・・酸と筋肉の引き締まり具合。
            ボディーのまとめでゆっくりお話ししましょう。
            とても大切なところです。


 ★ アルコール発酵を途中で止める甘口ワイン その1

 「標準的な成熟度合いで収穫された葡萄からできるワイン」
 (イタリアのモスカート・ダスティ、ブラケット・ダックイなどが典型)


 香り → フルーティーさが前面に出てきます。また葡萄そのものの
       甘みと酸味が調和した印象があります。

 酸  → 良質の酸が、甘みを引き出している印象があります。


★ アルコール発酵を途中で止める甘口ワイン その2

 「遅摘み、天日干し、陰干し、アイスなどで超スーパー成熟
  した葡萄からできるワイン」
 (フランスのソーテルヌ、イタリアのレチョート類、ドイツのアイスヴァインなど)

 香り → ジャムやハチミツのような香り、樽熟成したワインだと
       ナッツやドライフルーツなど複雑な香りが出てきます。

 酸  → 強烈な甘みがあるにも関わらず、酸もイキイキしており
       とても美しい酸が楽しめる。


 以上のように、大雑把に甘口ワインを3つに分けて見ましたが
 この3つの分け方でも、ワインとしての質感が全然違うことを
 お分かりいただけるでしょう?

 具体的に「この1本」という感じで、あなたといっしょにテイスティング
 できれば一番良いのでしょうが、今はこのスタイルでご勘弁下さい!

 いずれ、メルマガ・テイスティング会、開きましょう(^^)。


 ということで、一言で「甘口」といってもその葡萄の育て方、また
 醸造過程の違いで、甘口の質が随分と変わってくるのです。

 お値段しかり!!(^^;)


 味覚要素として、甘、苦、塩、酸、の中で最もアグレッシブに
 感じる要素はダントツ「甘」です。

 甘はその他のすべての要素を台無しにしてしまうほどの力強さを
 持っています。

 お料理をよくされるあなたなら、わかるでしょう?

 ちょっとした砂糖、みりんのさじ加減で、味わいが台無しになって
 しまうときがあります。

 繊細さを消してしまうのです。

 だから、この甘さがワインのほかの要素、特に香りや酸にどう影響を
 及ぼしているか、上手に共存しているか、を感じ取ることが
 大切ですね。





 「自分磨きのワイン術!」読者の皆さんは、どうか、甘口ワインを
 毛嫌いしないで、食後のゆったりとしたひと時、または、パーティーの
 第二幕として、香りや酸とのハーモニーを楽しんでいただきたいと
 思います。


 ということで「筋肉ン」と題した「糖分」については、これぐらいにして
 おきましょう。


 次回触れるのは、もっとワインらしい世界!?

 筋肉の第二要素 「アルコール」についてです。

 糖分とは違った「ワインの深み」が体験できるはずです。
 どうぞ、お楽しみに!!

 では、今回の内容についてのご質問、ご意見は以下のアドレスに
 お気軽にどうぞ!!
i nfo@viteitalia.com

 じゃ、また!