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自分磨きのワイン術 その2
ニューワールド?旧大陸?
前号では、ワインの味わいを
「ぶどうを主人公と考えるか」
「生産地を主人公と考えるか」
の二つの流れがあって、
前者 → ニューワールド系
後者 → 旧大陸伝統産地系
という風に大きくカテゴライズできる、という話から入りました。
(復習したい方はコチラを→クリック)
あなたはワインショップで買おうとしているワインのラベルを
じっと見ています。
「Cabernet
Sauvignon」(カベルネ・ソーヴィニョン)
と、その表ラベルに大きく書かれていたら、それは、ニューワールド系
のワインか、あるいは新しい流れの旧大陸ワインかどちらかでしょう。
(そんな当てっこで、ワインショップでひとり楽しんで悦に入るのも
面白いでしょう・・・・・・いや、かなり危ないオタッキーか!!笑)
そのほかにも、黒ブドウならMerlot(メルロー),
Cabernet Franc(カベルネ・フラン)
Pinot Noir(ピノ・ノワール),
Syrah(シラー)なんかが国際品種として
有名ですね。
カベルネ・ソーヴィニョンという文字を見たら、その段階で
「ふむ、色がどす黒くて、香りがブルーベリー系で、ちょっと野菜っぽさも
あって、味わいは酸味やタンニンがしっかりした感じかな・・・」と大まかな
予想がつくわけです。
ピンキリの世界ですが、それでも「カベソー」は「カベソー」の特徴が色濃く
出ます。
(ああ!「カベソー」と言うと、如何にもツウぶってる感じがでます!ちょっと
鼻の穴をふくらませて半笑いで「カベソー」と言ってみてください。ちょっと
ツウになった気がしません?・・・・・・しないか・・・(^^;)
その他の品種もある程度特徴がくっきり出てきます。
少々消費する経験は必要ですが、選ぶ側としては、分かりやすい、簡単です。
だから、「私、カベルネ・ソーヴィニョン好きだし、これ買おう!」
という流れになりやすい。
でも一方・・・・
「Aglianico
del
Vulture」(アリアニコ・デル・ヴルトゥレ)
と、表ラベルに大きく書かれていたら、
「え?何、それ?」「どれがブドウの名前?土地の名前?」「ブドウは
何?何も書かれていない・・・・?」
と、途方にくれてしまいます。
そして、ブドウの名前を把握するにも、一品種だけじゃなくて、それも
土着のマイナー品種が多く混ぜられている銘柄も沢山あります。
当然、グローバリズムの影響の無い時代は、単一、もしくは複数の
ブドウ品種を無作為に、それこそクローンの選定なども関係なく、他の野菜や
穀物などとともに耕作していたわけで、旧大陸の伝統地域の
ワイン作りは、スタンダードな「質」よりも、先祖代々に受け継がれてきた
「俺達の味」で十分だった、と察します。
「俺達の味」=「貴重な栄養源」でもあった。
無数に存在する旧大陸の「俺達の味」のなかで、もっとも「外」との摩擦が
あったのが、「ボルドー」でしょう。
フランス、南西部の広大なブドウ生産地域です。
そう、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フランなどいまや
国際品種といわれる「有能な」ブドウ品種の故郷ですね。
ボルドー・ワインの品質を高めたのは、フランス人ではなく、イギリス人であり
オランダ人だったと言われています。
彼らは、輸入するワインを「美味しくするため」に、ことごとくワイン作りに口を
挟んだらしいですね。
でも、この「摩擦」が「美味しさ」を極めていく。
何から改良したかというと、「ブドウ品種」なわけです。
美味しいワインを造るブドウを改良する。まず品種を見極める、そして
出来上がるブドウの品質を見極める。美味しいワインをつくるブドウの樹と
そうでないブドウの樹を選りすぐって、質的にだめなブドウの樹は根こそぎ
引っこ抜いた。
そこからクローン・セレクションという今では当たり前の概念も生まれてくる。
そういう「質」を高める歴史を数世紀にわたり繰り返したのがボルドーなんです。
(イタリアの伝統産地はいつまでたっても「俺達の味」でしかなかった)
「俺達の味」=「栄養源」 のレベル
と
「俺達の味」 → 「ワインの美味しさの追求」 のレベル
この両者の間には、人間の文化レベルにおいて「雲泥の差」が生まれます。
余談ですが、おそらく80対20の法則が、このブドウ品種にも相当すると思います。
つまり、世界で耕作されるブドウ品種のうち、その消費される量の8割は
そのすべてのブドウ品種の2割からもたらされる。
おそらく90対10とか、99対1とかそれぐらいの不均衡を生んでいると
いってもいいでしょう。
「ワインの美味しさの追求」は、当然「ブドウ品種」の差別化、洗練化を要求
しました。
そのつわもの達が「カベルネ・ソーヴィニョン」であり「メルロー」であり
「シラー」であるということです。
これら国際品種と呼ばれる葡萄品種こそ、人間の移り住む場所ならどこにでも
その根を張り、良質のワイン作りに欠かせない葡萄を生育させることのできる
類まれな葡萄の木であった、ということができるでしょう。
そう、国際品種の葡萄たちはみな旅上手なのです!
一方、イタリアで一流のワインを作り出す葡萄品種にネッビオーロという
葡萄品種がありますが、こいつは、そのピエモンテ地方を離れるともうほとんど
病気ばかりしている、咳き込んでゼイゼイして、おまけにできる葡萄ときたら
ろくなワインを作らない・・・・・、そんな葡萄なんです。
でも、その伝統産地であるランゲ地方であれば世界中の「垂涎の的」となる
バローロやバルバレスコを生む・・・・・・・・これが旧大陸ワインの真髄とも
いえます!!
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